このたび、「第28回日本渡航医学会学術集会」の会長を拝命いたしました鳥取大学医学部臨床感染症学講座の千酌浩樹と申します。歴史ある本学会の会長を務めさせていただくこととなり、大変光栄に存じます。
学会のテーマは“渡航医学の今と、新しい未来”です。2020年からの新型コロナウイルス感染症のために、一時停滞していた国際間移動も2023年から再開し、本邦の海外渡航者数は、急速な勢いで回復し、渡航に係わる各種の医学的問題を扱う渡航医学の重要性が急速に高まっています。渡航者に対するワクチンや抗菌薬などによる予防や感染症対策・健康問題に加え、海外からの帰国者や訪日外国人への医療提供、さらには世界の医療事情の情報共有など、今後解決しいくべき課題が多くございます。本学会では、このような現状を共有し、未来をみすえて活発な議論ができる場となればと考えております。
本会の開催にあたりましては プログラム委員長を愛媛大学大学院医学研究科 感染制御学講座の村上雄一先生にお引き受けいただきました。村上先生をはじめ、渡航医学の最前線で活躍しておられる先生方とタッグを組んで、皆様に参加して良かったと言われるような学会を目指して準備を進めていきたいと思います。
本会を開催します夏の山陰地方は、すごしやすく、美しい海と山に囲まれ、多くの景色を楽しんでいただけます。学術集会の意義は情報の共有だけではなく、人的な交流や、いろいろな人の考えを直に聞ける点にあるのかと思います。できればこの会が開催される2024年7月27日―
28日は、鳥取県米子市に是非いらしていただき、互いの表情を見ながら話し合える機会をもっていただければと思います。会員の皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。